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希望通りの部署に配属されなかった先輩たちの、その後を調査してみた!

4月に入社した新入社員の皆さんの中には、入社前に希望していた通りの部署に配属された方も、残念ながら希望とは異なる部署に配属された方もいらっしゃることでしょう。キャリタス転職の調査によると、新卒で希望の部署に配属された先輩の割合は55.8%。

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では、残りの44.2%の人はどのように働いているのでしょうか?キャリタス転職では、社会人経験3年以上の20代ビジネスパーソン227人にアンケートを実施し、その後について調査してみました(以下、数値(%)は小数点以下2桁目を四捨五入して表記)。

希望の部署に配属されなかった人の3年以内離職率は?

アンケートでは、新卒で入社した会社に「3年以上勤務した」か、「3年未満で退職した」かを質問しました。その結果は以下のようになっています。

希望通りの部署に配属された人
3年以上勤務した:73.6%
3年未満で退職した:26.4%

希望通りの部署に配属されなかった人
3年以上勤務した:56.1%
3年未満で退職した:43.9%

「3年未満で退職した」と回答した人の業種もみていきます。「希望通りの部署に配属され、3年未満で退職した人」で最も多かった業種はサービス業(29.4%)でした。一方、「希望通りの部署に配属されず、3年未満で退職した人」で最も多かった業種は製造業(32.6%)でした。

なお、この結果を厚生労働省が毎年実施している「新規学卒者の離職状況」調査結果と比較してみましょう。2015年10月に厚生労働省が公表した最新の調査結果(※)によると、入社後の働きやすさを示すひとつの指標として注目されている、いわゆる「3年以内離職率」は、大学卒者32.3%(前年比▲0.1%)、短大卒者41.5%(同+0.3%)、高校卒者40.0%(同+0.4%)となっています。厚生労働省の調査結果では、ここ数年同様の数値が続いています。

さらに、厚生労働省では業界別の離職率についても調査しています。このランキング上位は宿泊業・飲食サービス(53.2%)、生活関連サービス業・娯楽業(48.2%)、教育・学習支援業(47.6%)となり、逆に離職率が低い業界としては電気・ガス・熱供給・水道業(6.9%)、鉱業、採石業、砂利採取業(10.4%)、製造業(18.6%)となっています。

これらの結果もふまえて、再度先述のキャリタス転職での「3年以内離職率」結果をみてみましょう。

まず、新卒入社時の配属部署により、「3年以内離職率」の割合が大きく変わっていることがわかります。また、厚生労働省調査において、離職率が低い業界として取り上げられることが多い「製造業」ですが、今回のキャリタス転職調査では少し違う側面も伺える結果になっています。研修などで企業が時間をかけて人材育成をする傾向が高く、労働条件は比較的良好とされる業界ですが、希望と違う配属部署となったことで仕事へのモチベーションへ影響を与えたことも考えられます。

その後、希望の部署に異動できた人の割合は?

続いて、「新卒入社時に希望部署に配属されなかった」人に対し、「その後、希望の部署に異動できたか」について質問したところ、

異動できた:10.4%
異動できなかった:89.6%
となっています。

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さらに、異動できた人に対して、「希望の部署に異動するために、どんなことをしましたか?(複数選択可)」と質問すると、「配属された部署で成果を上げるためにがんばった」割合が最も高く63.6%、続いて「希望の部署に異動できるよう、上司や人事に希望を伝え続けた」(36.4%)、「希望の職種に必要な資格やスキルを取得するために勉強した」(27.2%)となっています。まずは「置かれた場所で咲く」こと、そして異動候補に挙がるように今の部署で目立つ成果を上げるために頑張ろうという方が多い結果となっています。

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希望してなかったが、いざやってみたらおもしろかったという人も

「新卒時に配属された部署で働いてみて、仕事はおもしろかったですか?」との質問に対し、配属部署が希望通りだったか否かで、やはり少々異なる結果が出ています。

回答は以下の通りになっています。

希望通りの部署に配属された人
おもしろかった/どちらかといえばおもしろかった:48.8%
どちらともいえない:32.6%
どちらかといえばおもしろくなかった/おもしろくなかった:18.6%

希望通りの部署に配属されなかった人
おもしろかった/どちらかといえばおもしろかった:28.6%
どちらともいえない:38.8%
どちらかといえばおもしろくなかった/おもしろくなかった:32.7%

「仕事がおもしろい」と感じている割合は、希望通りの部署に配属された人のほうが20%以上高い結果となっています。ただ、希望通りの部署に配属された人でも「おもしろくなかった」と回答している人、またその逆に、希望通りの部署に配属されなかった人でも「おもしろかった」と回答している人もいることに注目してみましょう。以下、調査でのフリーコメントとともにみていきます。

希望通りの部署に配属されたが、おもしろくなかった人(18.6%)

【自分の思っていたような仕事ではなかった】
・仕事内容の割合が想像していたもの、入社説明会の時と違うと感じたから。(女性、27歳、運輸・通信業)
・聞いていた仕事内容と異なることをさせられていたので、おもしろくないと感じています。(女性、28歳、サービス業)

【仕事がきつかった】
・ノルマがきつかった。(女性、27歳、製造業)
・仕事がハードでおもしろさを感じなくなっていった。(女性、25歳、不動産業)
・細かい仕事が多すぎるし、残業も多かったため。(男性、27歳、金融・保険業)

【人間関係が悪かった】
・人間関係が酷く悪く精神科に通うほどだった。(男性、27歳、製造業)

【その他】
・仕事の理想と現実の差があったため。(女性、27歳、その他)
・達成感がなかった。(男性、29歳、製造業)

初めは希望通りの部署だと思っても、実際に担当することになった仕事は想像とは異なっていたり、希望した仕事とは違っていたりという「ギャップ」が生まれていることがわかります。

希望通りの部署に配属されなかったが、おもしろかった人(28.6%)

【やりがいを感じられた】
・やりがいがあったから。(男性、26歳、サービス業/男性、27歳、金融・保険業)
・ほかの部署では体験できないようなことを経験することができたから。(女性、27歳、製造業)
・最初はいやだったけれども次第にやりがいを感じ始めておもしろいと思ったから。(男性、29歳、建設業)

【イメージと違った】
・イメージと違い、自分のスキルが生かせたから。(男性、29歳、製造業)
・やってみたらおもしろかった。(男性、29歳、サービス業)

【学びがあった】
・違う分野、勉強できることはまた楽しいから。(男性、28歳、サービス業)
・望んだ部署ではなかったが、その部署に配属されたことによって人間関係構築の勉強になった。ほかの部署では絶対に経験できないような体験をたくさんさせてもらった。(女性、26歳、卸・小売業・飲食店)

希望通りの部署でないと思っていても、仕事を続けるうちにやりがいを感じられたという声や、当初思い描いていたイメージとは違い、自分のスキルを活かせる・興味を持てる分野と分かったという声がみられました。

さらに、「希望通りの部署に配属されなかったが、おもしろかった」と答えた人の、3年以内離職率を算出してみると、28.6%という結果に。離職するかどうかを左右する要因は希望通りの部署に配属されたか否かということだけでなく、その部署で実際に仕事がおもしろいと感じられるかどうかという点にも大きく左右されることが伺えます。

今でも異動したいと思っている人は13.8%

新卒時に希望の部署に配属されず、その後、希望の部署に異動できなかった94人に対し、「今でも新卒入社時に希望していた部署に異動したいと思っていますか?」と尋ねると、「はい」と答えた割合は13.8%でした。今でも異動したい人は以外と少ないことがわかります。

また、先述の「新卒時の配属部署で仕事がおもしろかったか」の回答別に集計すると、以下のようになります。

今でも新卒入社時に希望していた部署に異動したいと思っている割合

新卒時の配属部署で仕事がおもしろかった/どちらかといえばおもしろかった人:8.3%
新卒時の配属部署で仕事がどちらともいえない人:15.2%
新卒時の配属部署で仕事がどちらかといえばおもしろくなかった/おもしろくなかった人:20.0%

仕事が「おもしろい」と感じている人ほど、今でも異動したいと思う割合は低くなることがわかります。

一方、「いいえ」と答えた人にその理由を聞いたところ、

・会社で希望とは別の仕事をしてみて、自分では気づけない自分の適性や能力に気が付くことができ、自分がやりたいと思っていたことへの違和感も感じるようになったため。(25歳、男性、サービス業)

・入社してとりあえず配属された部署で頑張ってみようと思い働き始めたが、今の部署が自分にわりとあっていると感じるため。(女性、27歳、運輸・通信業)

というコメントが寄せられました。

まとめ

いかがでしたか。新卒入社時の配属希望部署に関し、実際は仕事内容をしっかり理解していたわけではなかったため、いざ入ってみたら理想とのギャップが……という方も少なくないでしょう。その逆に、理想とは違う部署だったけれど、いざ仕事をしてみたら自分に合っていたと実感するケースもあります。

会社は当然、すべての社員の希望通りに配属部署を決めることはできません。あなたの資質や各部署の要望などを考慮して決めるケースがほとんどです。そして、あなたが考えている自分の資質・特性と、会社が考えるあなたの資質・特性とが一致しないこともあるのです。

アンケートでもご紹介しましたように、どうしても希望の仕事にこだわりたい人が、20代のうちに念願の部署に異動できる可能性は高いとはいえません。先輩の中にも「リベンジ転職」という道を選択した方もいらっしゃいます。

あなたは「石の上にも3年」がんばりますか、それとも新しい道を探しますか?

あなたの人生を決めるのは、あなた自身です。先輩たちの「その後」も参考に、後悔のないようにじっくり考えてみてください。

新規学卒者の離職状況(平成24年3月卒業者の状況)|厚生労働省


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著者情報

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浅賀 桃子
慶應義塾大学卒業後、ITコンサルティング会社人事などを経てカウンセラーとして独立。2014年ベリテワークス株式会社として法人化。ビジネスパーソンのメンタル不調者やキャリアチェンジに悩む方のケアを中心に、カウンセリング実績5,000名超。予防カウンセリングに強みを持ち、ストレス・メンタルヘルス・キャリアデザインなどのセミナー多数開催。CDA登録キャリア・コンサルタント、メンタルヘルス・マネジメント検定I種、ストレスマネジメントファシリテーターなどの資格を持つ。