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初めての投資でやってはいけない外貨預金、3つのNGとは

初めて投資をする人が運用対象に選ぶことが多い外貨預金。投資信託や株式に比べると仕組みが単純で手軽に始めやすく、金利の高さや為替差益を狙えることなどが人気の理由です。でも、実は損することも多い外貨預金。外貨預金を始める上でやってはいけない3つのNGを、ファイナンシャルプランナーがお伝えします。

<やってはいけないNG①>銀行窓口で外貨預金を買う

外貨預金をする際にかかるのが「為替手数料」。預け入れ時には「日本円から外貨に替える」為替手数料、引き出し時には「外貨から日本円に替える」為替手数料をそれぞれ支払う必要がありますが、この為替手数料は金融機関や通貨によって異なります。また、同じ金融機関でも、窓口取引かインターネット取引かによって異なるケースも。

例えば都市銀行の窓口で米ドル預金をする場合、1ドル当り「預入時1円+引出時1円=往復2円」の手数料がかかります。仮に、為替レートが1ドル=100円の時に外貨預金をすると、往復手数料2円は投資額に対して2%もかかる計算に。一方、米ドル定期預金の金利は0.2%程度(※1)。運用期間1年で米ドル預金を解約した場合、「もらえる利息(税引前)」よりも「支払う為替手数料」の方が10倍も高くなってしまいます。

ちなみに、都市銀行のインターネット取引で米ドル預金をした場合、為替手数料は往復50銭(※1)と窓口の4分の1の手数料で済みます。口座開設や住所変更などの手続きのために銀行窓口に行ったところ外貨預金をすすめられ、本来の目的ついでに外貨預金をはじめたという人もいますが、気前よく窓口で申込をしてしまうと為替手数料で大損することもあるのでご注意を。

<やってはいけないNG②>毎月自動積立(ドルコスト平均法)

毎月1万円ずつなど一定額を円普通預金口座から外貨預金に振り替えて自動積立していく外貨積立預金。最初にまとまった投資額を用意する必要がないので、20代にとっては手を出しやすい投資スタイルです。

一般的には、外貨預金の定額自動積立は「ドルコスト平均法」の効果が期待できると言われています。外貨預金の「ドルコスト平均法」とは、一定の円価額で外貨を継続購入していくと、単価が安い時(円高時)には多くの外貨を購入でき、反対に単価が高い時(円安時)には少ない外貨を買うことで、長期的にみると平均購入単価を下げる効果があるとされている投資手法のこと。

極端な例をあげると、1万円ずつ米ドルを2回に分けて購入するとします。1回目は為替レート(TTS[※2])が1ドル=200円の時に50ドルしか購入できませんでしたが、2回目は1ドル=80円の時に125ドル購入できました。トータルでの購入単価は2万円÷(50+125)=114円(小数点以下四捨五入)となり、1回目の購入単価よりも下げることができました。単純に言うとこれがドルコスト平均法の効果で、金融機関の外貨積立の商品案内には必ずと言っていいほど「ドルコスト平均法により購入単価を低く抑えられる」といった文言があります。

ただし、この効果はいつでも当てはまるわけではありません。例えば、為替相場が1ドル=80円、90円、100円、110円、120円と右肩上がりに円安になる相場では、継続して買えば買うほど平均購入単価が上がっていくことになります。さらに、もしこの右肩上がりにきたドル円相場が突然一気に下降し、1ドル=80円の円高になった時に、タイミング悪く急な物入りで外貨預金を解約すると大損するはめに。

買い時の判断がつきかねる初心者は、ドルコスト平均法の投資手法をすすめられるケースが少なくありませんが、投資の基本はあくまでも「安い時(円高時)に買って、高い時(円安時)に売ること。」買い時かどうかの判断をせずに自動的に継続購入する自動積立よりも、まずは日本円で貯蓄をしながら投資の勉強と相場の動向チェックを続け、余裕資金がある程度貯まり購入単価が安くなった時(円高時)に買うという手法をオススメします。

<やってはいけないNG③>外貨で引き出して海外旅行に持っていく

外貨預金を始めた後、将来円高になった場合は「外貨のまま引き出して海外旅行や留学の際に持っていけばいい」と考えている人は要注意!外貨預金といっても、日本円で引き出すことしかできず、そもそも外貨での引き出しができない金融機関もあります。また、外貨での引き出しができる場合でも、外貨両替手数料が1ドル当たり1円80銭と、日本円で引き出す時の為替手数料よりも高い手数料がとられるケースも(※3)。もしも、将来外貨での利用も考えているならば、銀行を決める際に外貨で引き出しの可否、手数料、また海外への送金が可能か、T/C(トラベラーズチェック)への交換が可能かどうかなども調べておくといいでしょう。

まとめ

以上、外貨預金を始める上で「してはいけない3つのNG」をお伝えしました。為替手数料については、ジャパンネット銀行のように往復為替手数料がなんと10銭という銀行もあります。また、金利の優位性を考えると外貨預金代わりにネット証券の外貨MMFを購入するという手も。その他、外貨預金は預金保険制度の対象ではないことなど注意点がありますので、はじめる前にはしっかりと勉強をするようにしてください。

※1 2016年9月14日現在の三井住友銀行「外貨普通預金」および三菱東京UFJ銀行「外貨貯蓄預金」の金利と為替レート。

※2 外貨預金の預入時にかかる「円から外貨に替える」為替手数料を含んだ為替レートをTTSという。

※3 三菱東京UFJ銀行の外貨預金を米ドル現金で引き出す時の手数料。


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平井 美穂
ファイナンシャルプランナー(CFP)。不動産営業・銀行員を経験した後、出産を機に独立系ファイナンシャルプランナーへ転身。特に不動産や住宅ローンに関するコンサルタントを専門とする。ファイナンシャルプランナーならではの提案力を活かし、家計全般の収支バランスを考慮した上で、税制・相続・土地活用などあらゆる面から包括的に最善策を探る。また、特定の企業に属さず、顧客利益を優先した提案を心がけている。お金で困る人を減らしたいとの思いから、子供向けに金融教育活動も展開中。