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食に歴史あり。ビジネストークにも使える雑煮の世界

お正月といえば「お雑煮」ですが、使う食材や味付けは地域によってさまざまなのをご存知でしょうか。同じ日本人なのに、同じお雑煮なのに、この違いは何なのだ!と驚く「お雑煮の世界」。

そんな日本文化の不思議に迫りたい……と、5つの地域を厳選し、びっくりするようなお雑煮を作ってレポートします!

お雑煮のルーツ

お雑煮は、そもそも武家社会における野戦料理だったという説が有力のよう。それが儀礼化していき、宴会の一品となり、お酒のアテとして提供されるものとなったそうです。後に一般化して庶民も食するようになったのだとか……。これほどの歴史ある料理であれば、その土地の食材を使うのは当たり前、多様なお雑煮があるのも頷けます。

【北海道】イクラ、海老、カニ、鮭などの海鮮がさすが北海道!

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海の幸が豊富な土地柄ゆえ、お雑煮も豪華です。北海道といえばその面積の広さから、エリアによって微妙な差があるようですが、海のものが入るのは特別な事ではない模様。海に面していない山地でも、出汁を高級な昆布でとったりと、見えないところで海の幸を堪能しているようです。

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エビ・イクラと見た目にも華やか。味わいも深く、さすが北海道!だしがエビからとれるので、味噌は薄めでも充分な感じ。いわゆる「海鮮鍋」をお椀の中で再現している状態だから、五感で贅沢を実感できました。

ただ、おいしいのは事実だけど、ちょっと費用がかかり過ぎ。筆者は有頭エビ2匹(約300円)と、イクラを大きなスプーン2杯(約300円)使ったので、エビとイクラだけでも1人分で600円!カニや鮭も入れたら相当高額になりますね。お正月用とはいえ、これでおいしいのは当たり前?海の幸がお手軽に手に入りやすい北海道ならでは、のお雑煮なのでしょうね。

【岩手】別椀の“くるみダレ”に餅を付けて食す

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くるみが貴重な栄養源だったことから、見つけたときに蓄えておいてお正月というハレの日に食する習慣があったという岩手県の三陸沿海部。まさしく贅沢の極みというところでしょうか。お雑煮を作るのはお母さんの役目、くるみをすりつぶしタレを作るのはお父さんと子どもの役目と、家族一体となっての作業もまた、お正月らしくていいですね。

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くるみをすりつぶすのは、意外と重労働。普段、運動不足の私は翌日に筋肉痛になってしまったほど……。でも、仕上がったときの喜びはひとしおでしたよ。すりつぶしたくるみに砂糖とだし汁を混ぜ合わせると、クリーミーなピーナツバターのような味わいにびっくり!お椀から取り出したお餅にくるみダレをつけると、殊のほかマッチして、不思議な感覚!

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ただ、一旦お椀に入れたお餅を取り出して食べるのであれば、最初から別のお皿でくるみダレで食べてもいいのかなぁ、とも思います。スイーツ的なおいしさがあるので、これはこれで、「くるみダレ餅」として作ってみたいと思っちゃいました。

【広島】やっぱりカキが入るのか!

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広島といえば、広島風お好み焼きか、カキか、といったお国柄。多く獲れるからという理由だけでなく、「嘉喜」や「賀喜」といったおめでたい言葉にかけて、お雑煮にも取り入れているといいます。「福」にかけてフグを入れるご家庭もあるとか。地元の食材で、お正月ならではの縁起担ぎとは、これもまた日本のお正月らしい風習かもしれません。

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カキをゆでた後、一度お鍋からカキを取り出します。カキが縮んでしまわないようにするこの一手間が大事です。ちょっと面倒でしたけどね……。薄口しょうゆで味を調えて野菜を入れ、煮た後に、お椀に盛り付けます。カキだけでこれだけのだしが出るなんて!滋味豊かな磯の香りを楽しめて、リッチな気分。

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できれば生ガキも食べたいという方なら、生食用を購入してくると一石二鳥。カキのグリコーゲンやタウリンは疲れにもいいらしい……一年の疲れをこれで払うのだ!「自分、良くがんばった!おいしいものでも食べようか」といいたい時にも作ってみたい!

【香川】まさかのあんこ入り丸もち

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高松藩が和三盆(白砂糖)の生産を推奨したとはいえ、やはり庶民の口にはなかなか入らないものでした。せめてお正月くらいは、とお餅にこっそりあんこという形で和三盆を隠し、ひっそりと味わったのが起こりだとか。お役人の抜き打ち検査に備え、塩味のあん餅を用意していたという話も伝わっているようで、地域の歴史を感じる一品です。

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恐る恐るあんこ入り餅を口に運ぶと……。えっ、こんなにも味噌味と合うなんて!そういえば、焼き餅を砂糖醤油で食べたときのあの感じですよ!甘さとしょっぱさのコラボレーション、それをお椀の中で他の具材と共に楽しむのが、この香川のお雑煮なんですね。

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この味、好み次第でしょうが、筆者はアリだと思います。ちなみに、すき焼きなど「甘さ・塩分」の“同居”したお料理が苦手な人は、嫌いかもしれません。子どものころから食べ慣れてないと、見た目にギョッとさせられます。自分で作ったんだからわかっているものの、実際にお餅からあんこが出てきた瞬間は、感じたこともないような衝撃が。

【長崎】寄せ鍋かと思えるほどの具材の多さ

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海の幸・山の幸に恵まれた長崎は、中国やオランダとの貿易で栄えた町でもありました。中国や南蛮料理をヒントに編み出された「卓袱料理(しっぽくりょうり)」は、品数豊富な、大皿に盛られたコース料理。このような背景もあってか、長崎のお雑煮はとても具材が多く華やかです。家庭によって使用する具材は異なるものの、概ね共通するのが「ブリ」を使用すること。出汁も長崎特産の「アゴ(トビウオ)」で取ることもあります。

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山のもの・海のものをバランスよく一緒に使用するのは、海と山が近い長崎ならでは、といったイメージですね。ブリと鶏肉のだしだけでも充分なのに、アゴまで使用するなんて、何と言う贅沢・美味。見た目も華やかなので、お正月の食卓にこれさえあれば、新年の雰囲気を演出できそう。

作るのにちょっと時間がかかるので、前日に下ごしらえをしておくとスムーズかも。今回チャレンジしたお雑煮の中で一番時間がかかったのがコレでした!とはいえ、「作ったぞー、食べたぞー」という達成感はNo.1。こういうのをささっと作れたら、もしかして“女子力高い”っていわれるのかな?

まとめ

「日本は狭い」とよくいわれますが、とんでもない!その地域ごとに準備できる食材も異なれば、食に対する考え方や文化も違います。奥深い「お雑煮の世界」に興味がわいたなら、あなたも気になるお雑煮を作って味わってみてください。お正月明けのビジネストークにも役立つはず!


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佐々木 小夜子
大学卒業後、世の中の多くの事象に触れたいという願望から、正社員・アルバイトを問わず多くの職種を経験。その頃に得た人間観察力から、独自の“ヒト分類”を得意とする。記者5年の間にインタビュー・資料の読み解きを十八番とした。趣味は土木構造物や建築物の観察。