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週2のオフを心待ちにする人生なんてつまらない【株式会社CA Young Lab】~輝き人 第37回~

(株)CA Young Lab 代表取締役社長 須田瞬海さん

 プロフィール

1990年、東京都生まれ。立教大学卒。大学時代は硬式野球部に所属。2013年、内定者バイトとして株式会社サイバーエージェントへ早期入社し、株式会社アメスタの子会社立ち上げに参画。2014年、新卒で株式会社サイバーエージェントへ入社。Ameba事業本部広告部門、広告事業本部Ameba局、メディア事業本部、メディアディベロップメント事業本部を経験し、2年目の2015年にマネージャーに就任。同年、サイバーエージェント次世代経営者育成制度の「CA36」第二期生、若手社員活性化プロジェクト「YMCA」第一期生に選出。2016年、株式会社CA Young Lab代表取締役に就任する。

事業内容

学生層に対するデジタルを中心としたマーケティング事業。マスメディア接触機会の減少が顕著な若年層に対する新たなマーケティング手法を提案し、企業の課題解決を支援する。

野球界を断念した僕が情熱を取り戻したサイバーエージェントとの出会い。

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●大学時代(就活生時代)から現在までの変遷について教えてください。

東京六大学立教大学野球部に所属していたのですが、2年生の終盤に大怪我をして「手術をすれば再起できるがリハビリに1年半かかる」と診断されました。当時の僕の力は1軍と2軍のボーダーライン上。手術をしてプロや社会人リーグを目指すより、一般就職のほうが現実的と考え、野球の道を諦めました。野球部はやめずに後輩の指導に携わりながら、幅広い業界をターゲットに就職活動を行う中、当社の親会社の代表取締役である藤田晋の『渋谷で働く社長の告白』を読んだのが「サイバーエージェント」との出会いです。野球一筋で生きてきたため、目指す道を模索していた僕に、藤田のサクセスストーリーが刺さりました。それまで漠然と“住む世界が違う”と感じていた人の学生時代が、思ったほど“輝かしくはなかった”ことを知り、ビジネスの世界をグッと身近に感じたのです。どうせやるなら自分も「21世紀を代表する会社を創りたい。サイバーエージェントで勝負してみたい」と考えるようになりました。

●中高生の頃や新卒の就職活動の際は、どんな仕事に就きたい・どんなふうに働きたいとお考えでしたか?

高校までは「プロ野球選手になれる」と本気で信じていました。でも、東京六大学野球はレベルが段違い。入部してすぐに、この道は厳しいと覚悟をしました。2年次になんとか夢の神宮の舞台に立ったものの、その後の大怪我で野球界での第一線を断念。それまで野球以外の選択肢が頭になかったので、就職活動スタート時は、ビジネス的な思想がゼロ。とりあえず「高給料・有名企業・カッコいい」の3点を重視して、大手広告代理店や総合商社に目を向けていました。

●どのような就活準備・就職活動をされましたか?

進路を見極めるうえで最も役立ったのは「徹底した自己分析」です。何をしたいかよりも、どうありたいか、どういう人間になりたいかを「本質」が掴めるまで問い続けました。その結果わかったのは「野球選手になりたかったのではなく、世界の第一線で活躍する松坂やイチローのように目標とされる人物になりたかった」ということ。勉強はできなかったけれど僕には野球があったから、中・高までは野球を通して“ステップアップ”を体感できていた。六大学を目指して浪人したとき、はじめて真剣に勉強をして、野球以外の“ステップアップ”を味わった。厚い壁を努力で打ち破ると、それまで自分と無関係だった「別世界」が目の前に開ける。それが“ステップアップ”であり“成長”です。最終的にどこまで行けるかはわからないけれど、成長し続けることで辿り着きたい「到達点」の象徴が、松坂やイチローの存在でした。

劣等感から目を背けて虚勢を張った、あの頃の自分には戻りたくない。

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●現在のお仕事内容を教えてください。

役職は社長ですが、まだメンバーも多くないため何でもやっています。事業内容は、広告をメイン商材として、テレビやfacebookなどの既存の媒体離れが著しい若年層に対してデジタルならどのようなアプローチができるのかを考え、企業へ提案すること。社長業としての組織づくりや事業計画、戦略づくりから、営業・人事・財務・仕入れにマネジメントまで、日々やることは増え続けています。

●現在のお仕事の楽しさと大変さを、それぞれ教えてください。

本体の事業部でマネジメントや新規事業の立上げを経験しましたが、決定的に違うのは「会社の文化をつくる」ということ。朝の会議をするかしないか、月次ごとの表彰をどのような形で行うかなど、一つひとつは小さなことかもしれませんが、それらが複合的に絡み合って“文化”が醸成され、子会社ごとの雰囲気の違いを生み出していく。今は、ゼロから組織を創る過程を楽しんでいます。また、これはマネージャー時代からですが、メンバーの成長を感じられる瞬間がすごくうれしい。サイバーエージェントは、表彰文化が根づいている会社です。同僚や後輩の頑張りにスポットライトが当たると、自分のこと以上に感慨深いです。一方で今大変なのは、やはり、未開拓市場へ挑戦中のため正解が見えないこと。それでも最終判断は社長である自分がしなければいけません。以前はなんだかんだいって自分じゃない誰かが責任をとってくれていたのだと痛感する場面が多いですね。市場を創り上げるワクワク感と、背中合わせの不安の両方を常に感じています。

●社会人になって苦労したこと・大変だったことなどを教えてください。

Excelに触れたことさえない状態でIT企業に入社したので、最初は仕事についていくのが大変でした。メディアのマネタイズを図る部署にいたのですが、ビジネス感覚も乏しく、最初の1年間はまったく成果を出せず、ほかの同期に置いていかれていました。

●どのようにして乗り越えたのですか?

とにかく“量でカバー”(笑)。誰よりも量をこなし、がむしゃらに働く中で、少しずつ知識が増えていきました。成果が出せないときに意識していたのは、腐らず前向きでい続けること。実は僕、野球で挫折したあと、ひねくれていた時期があったんです。休日もジムでトレーニングするチームメイトを、野球だけの人生になっちゃうよ、と心の内で揶揄するような。僕自身は、野球の道を諦めたけれど、オンオフをうまく切り換えて謳歌しているつもりでした。でも、いざ神宮で活躍する同期の姿を見たら、自分もあそこにいたかもしれないのにと、切なくなった。劣等感にフタをして虚勢を張っていた、あの頃の自分にだけは絶対に戻りたくないですね。

夢は、サイバーエージェントグループを従業員100万人規模の会社にすること。

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●仕事で成果を出すために、ポリシーにしていること、普段意識していることなどがあれば教えてください。

コンディションを常に80~100%で保ち、120%になったり60%になったりしないことです。短期の成果より長期の成果を大事にしたい、というのが理由。アップダウンが激しいと成果が出づらい気がします。二つめは「常に前向きで明るくいること」。誰かに協力を求めたいとき、どんな人に声を掛けたいか、と考えると、ポジティブな空気の人にしか頼みたくないですよね。暗い人間に仕事は集まらないと思っています。次が、「常に低姿勢で、虚勢を張らず自然体でいること」。サイバーエージェントは一見華やかな会社に見えるかもしれませんが、スローガンに「低姿勢」を掲げる堅実さも持ち合わせています。仕事が軌道に乗れば乗るほど、失敗に対する反発も大きくなると思うので、どんなときも謙虚な気持ちを忘れないようにしています。最後にもうひとつ、「平日の充実なくして休日の充実はない」と考えています。これも野球の挫折から学んだことですが、本分がおろそかだと何をやっても虚しいもの。たとえ成果が出せなくても仕事には真正面から情熱的に向き合う、と決めています。

●仕事選びや働き方について、ご自身で悩んだこと、迷ったことなどがあれば、教えてください。また、それについてどういう決断をしたか、教えてください。

子会社の立上げが決まる前の1年間、「局長職」を目指して周囲の方々から多大なバックアップを受けていました。いよいよ昇格、というタイミングと、子会社立上げのチャンスが同時に訪れたとき、お世話になった方々への罪悪感や、組織に穴を空けてしまう申し訳なさから、4カ月ものあいだ葛藤。最終的には「迷ったときは最も厳しい道」という自身の信条に従い、新しい挑戦を決意しました。 

●今後のビジョンについて教えてください。

まずは、当社の事業を拡大し、市場で存在感のある会社にしていきたいです。平成生まれでデジタルネイティブの僕らの世代こそが、デジタル時代の「解」を掴む使命を背負っていると思います。そして将来的には、サイバーエージェントグループを、全世界の従業員100万人規模の会社にするのが夢です。僕は、この会社に出会い、情熱を傾けられるものを見つけました。社内環境や制度、社風が、今の自分を創ってくれたといって過言ではありません。業績を上げれば雇用を創出でき、ここで働く人を増やせる。意欲をもって仕事に臨める人を、もっと世の中に増やしたいのです。「21世紀を代表する会社に」というビジョンに貢献したいから、思いっきり壮大な夢を描いています。

 ●現在、就職活動をしている学生へ一言いただけますか?

仕事は、生活のための“労働”ではなく、仲間や組織で大儀を成し遂げるための“手段”だと思います。週2の休みを心待ちにする人生ではなく、週7をまるごと楽しめる充実した人生を目指してほしい。僕は不器用なので、Aでは満足、でもBに対しては不満、という2つの感情を操れません。トータルでボトムアップできていないと、空虚さをぬぐい切れなくなってしまいます。本気で野球に取り組むことができなくなったときの、虚しかった感情を忘れられないので、僕はワークライフバランス反対派です(笑)。

 


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著者情報

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生駒 奈穂子
新潟大学卒業後、電子部品メーカーの営業部門、化粧品通信販売会社の販売企画部門、フリーランスのパーソナルコーチを経て、ライター業へ。美容・健康・カルチャー・ファッション・インタビューなど多分野の記事を執筆。現在は、企業や大学の各PR媒体を中心に活動中。好きなものは猫、お笑い、ラーメン、ビール。