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愚直に、素直に、ものづくりと向き合い、目指すは業界屈指のディレクター!【株式会社AbemaTV】~輝き人 第38回~

株式会社AbemaTV 開発ディレクター 加納謙吾さん

プロフィール

1994年、千葉県生まれ。2016年、法政大学社会学部メディア社会学科を卒業。同年、サイバーエージェントへ新卒入社。同社が提供するサービスの中でも特に注力している「AbemaTV」において、開局直後の2016年4月から開発ディレクションを担当。社内でも指折りの技術者が集まる「AbemaTV」で、サービス開発の管理・推進を担うディレクターとして1年目から従事し、日々先輩技術者たちに揉まれてきた。2年目を迎え、最近は“頼れるディレクター”へと成長中。

事業内容

株式会社AbemaTV

サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で展開する動画配信事業。24時間365日、毎日放送している“インターネットテレビ局”と称し、オリジナルの生放送コンテンツやニュース、音楽、スポーツなど、多彩な番組が楽しめる約25チャンネルをすべて無料で提供している。スマートフォンはもちろん、パソコン、タブレットなどさまざまな端末で、テレビを観るような感覚で利用できる。

AbemaTV開局直後のカオスな状態の中、こじらせたプライドは見事に空回りした。

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●サイバーエージェントへ入社した経緯や志望理由をお聞かせください。

大学で広告研究会に入っていたため、広告に関心があり、当初は広告代理店を中心に就職活動を始めました。でも、ちょうどその頃、大学2年から始めたサイバーエージェントのクラウドファンディングサービス「Makuake」のアルバイトで、新機能の追加や管理ツールなどのディレクション業務に携わらせてもらえるようになって、興味の対象が広告から“ものづくり”へと変わってきたんです。広告は、ものありきで、そのものの価値を伝える仕事。。それよりも、もの自体の価値をどう高めるか、という仕事のほうが僕としては面白みを感じて、就活もメディアやものづくりのほうへシフトしていきました。

サイバーエージェントを選んだ決め手は、ものづくりに真摯に向き合う社風と、あとはやっぱり「人」です。僕が携わっていた「Makuake」でも、社員の方々のサービスに対する愛を強く感じていて、この人たちについていきたい、と思いました。それは「Makuake」に限らず、会社全体に及ぶ雰囲気。最終的には、サイバーエージェントの中にいる人たちと一緒にものづくりをしていきたい、と思ったことが入社の決め手になりました。

●入社してすぐ「AbemaTV」の開発ディレクションを任されたそうですが、そのときのお気持ちは?

入社日が2016年4月1日で、「AbemaTV」のローンチが4月11日。たしか、その1週間後の18日に正式配属されたので、正直いってサービス内容さえよく理解できていませんでした。さらに、立ち上げたばかりなので、社内の体制、業務フローまで課題は山積み。地盤はできているものの細部の詰めはこれからというカオスな状態で、組織課題は100個ぐらいあったかもしれません。そんな中でも当時の僕は、すでに学生時代2年間開発ディレクションの経験があるぞと、ちょっと調子に乗っていたので(笑)、怖さを感じるどころか、むしろ自信満々。よし、ごりごりに進めて成果を出してやるぞ!と意気込んでいました。

●それは頼もしい(笑)。実際に業務を始められて、いかがでしたか?

まあ、うまくいくはずがありません。半年間ぐらいずっと失敗続きで…当時の様子を折れ線グラフで示すなら、最初にグッと山があって、すぐさまドドーンとゼロまで落ちて、そのまま浮上できなかった感じ。最初の大きな案件は「番組検索機能」の開発ディレクションでした。やってやるぜ、という気概でスタートしたものの、今思えば当然ですが、まず開発の知識が圧倒的に足りない。「検索のアルゴリズム」からして、まったくわからない。そのくせ、周囲とのコミュニケーションもおぼつかないから、素直に教えてもらうこともできない。ミーティングでも、ディレクターの僕が、つたない知識で、ああでもないこうでもない、こうしないといけないと、なかば妄想のような構想を繰り広げたあげく、決断すべきことがあっても、その場で決断できずに持ち帰るから何も決まらない。エンジニアやデザイナーは動こうにも動けません。業務が停滞したまま時間だけが過ぎていき、完全に気合いが空回りしている状態に陥りました。

●どのようにして乗り越えたのですか?

レベルの高いエンジニアの方々に囲まれ、ときには結構大きめな声で僕の至らなさをご指摘いただいたりする中(笑)、未熟さを痛感してへんなプライドがそぎ落とされていったのが、変化の第一歩。そうなると今度は弱気になり過ぎて、一時は、技術者の意向を尊重するあまり、自分が目指したい実装レベルを追求できなくなるという、本末転倒な時期もありました。悩んでいるときにチームの飲み会で「もっとこうしたほうがいいよ」と先輩に声を掛けられ、楽しい宴会の席なのに泣いてしまったこともあります(笑)。

もがき続ける僕の目を覚ましてくれたのは、「ユーザーを見ろ」の上司のひとこと。当時の僕は、自分の力でなんとかする、とこだわり過ぎていて、自分のことで頭が一杯。エンジニアの顔色は見ているけれど、ユーザーは置いてきぼり。その現状に気づかされ、ハッとしました。「このままじゃダメだ」。一から学んで、愚直に、素直に、エンジニアやデザイナーとともに“よりよいものをつくる”という視点で仕事をしていかなければいけない。まだ実力不足の新人が、自分が自分が、と我を張ったところで、事業的にはリスクしか呼ばないのです。当時は、そのことになかなか気づけませんでした。

目の前に敷かれたレールを全力で進めば、やり切った先に夢が見えてくる。

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●気づきを得て変わったこと、大切にしていることはありますか?

プロジェクトがスタートする際は、最終到達地点をメンバー全員で共有し、目的を明確にします。当たり前のことなのですが、もがいていた頃の自分には、その意識が欠けていました。「このサービスをつくることによって、ユーザーにこんな価値を提供します」。その認識を随時合わせておくだけで、各々、取り組むべき課題がクリアになり、非常に建設的に仕事が進むのです。同時に、別の案件を担当するディレクター同士も、毎日朝会を開いて情報共有を図っています。今、エンジニアが60名以上いる中で、ディレクターは3、4名。「AbemaTV」という1つのサービスにおいて、それぞれ複数の案件をパラレルに進めているので、情報共有はものすごく大事。30分の朝会の密度を、最大限濃くできるよう努めています。

●仕事を通しての成功体験があれば、教えてください。

今年の4月に「Abemaビデオ」の機能をリリースしたのですが、開発期間がなんと3週間~1カ月しかないというタイトなスケジュールでした。いかに効率的に進めるか、まさにメンバー同士の連携こそがカギ。疑問点はその場ですぐに解決して、どんどん進めていかないと間に合わない。以前のように、自分で調べなきゃ、なんて無駄に温めている暇はどこにもありません。それまでの学びが血肉となっているのか、試されるような案件でした。事業的にも一大プロジェクトの位置付けだったので、無事に終えられたときの感慨はひとしお。結果的に学んだことをすべて生かすことができ、早いうちに失敗しておいて本当によかったと胸をなでおろしました。

●オフの日はどのように過ごされていますか?

もともと動画がすごく好きなので、YouTubeやNetflix、「AbemaTV」など、あらゆる動画をあさって、ずーっと見ています。特にお笑いが好きで、高校時代からアルコ&ピースのファン。アルコ&ピースさんは「AbemaTV」でレギュラー番組をやっているんですよ! 入社してそれを知ったときは、テンションが上がりました。お笑い以外では、映画をはじめ、話題の作品はひと通り見ます。なぜ話題になっているのだろう、どうやったらこんな構成を思いつくのだろうと、分析したり考察したりするのが好きです。仕事のため、というわけではなく、斬新な視点や発想に触れて、自分の引き出しが増えていくのが楽しいんです。同じ理由で、日常ではなかなか触れられない、たとえばカバディの日本選手権へ足を運んだり、舞台を鑑賞したりするのも好き。何も考えずに友達とバカな話をしながらお酒を飲む時間も大切。ひとつのことにズボッとハマるより、幅広くいろいろなことに触れているほうが、性に合っています。

●今後のビジョンを教えてください。

“ものづくり”には一生かかわっていきたいですね。将来的には、日本で何本かの指に入るようなディレクターになるのが夢です。中でも、ユーザー目線をダイレクトに開発へ反映していく「UXディレクション」に長けたディレクターになりたい。ユーザーに近い距離に立って意見や気持ちを紐解いていき、実現したいユーザー体験を明確にしたうえでサービスを創出できるUXディレクターとして、バリバリとチームを先導していけるようになるのが目標です。

●最後に、現在、就職活動をしている学生の方へ、進路の見極め方や仕事選びについてのアドバイスをお願いします。

僕は就職活動のとき、広告系に行きたい、ものづくりをしたい、と思っていたけれど、じゃあ入社して具体的に何をやりたいのかと問われたら、それ以上ブレークダウンした形は描けない、というのが実態でした。就活中は、大人の方から、やりたいことをやればいいんだ、みたいなことをよく言われますが、実際は、方向性だけわかっていて中身は漠然としている人が多いはず。その状態で、やりたいことをやりなさい、と言われても混乱するだけなんですよね。だから、僕からいえるのは、とりあえず考えられる範囲の路線から最適そうな道を選び、ひとまず敷かれたレールを全速力で進んでみる、そういう心づもりで構わないのでは?ということ。ふわっとした望みでも、何かひとつを選んでやり切ることで、得るもの、学ぶこと、見えてくるものが絶対あります。それによって選択肢が増えて、路線変更を迫られることもあるかもしれませんが、スタート前より視界が開けてくるのは間違いない。僕は上司から「目の前のことをやり切れていないのに夢だけ語るな」と言われるのですが(笑)、実際、世の中、やってみないとわからないことだらけ。でも、やってみれば、何かしら確実に見えてくるのです。もし具体的に決められないのなら、考え過ぎずに、置かれたものに体当たりで取り組んでみるのが一番。そこからでも十分、自分の道はつくっていけます。

 

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著者情報

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生駒 奈穂子
新潟大学卒業後、電子部品メーカーの営業部門、化粧品通信販売会社の販売企画部門、フリーランスのパーソナルコーチを経て、ライター業へ。美容・健康・カルチャー・ファッション・インタビューなど多分野の記事を執筆。現在は、企業や大学の各PR媒体を中心に活動中。好きなものは猫、お笑い、ラーメン、ビール。